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MUSIC LAND -私の庭の花たち-

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「十三夜の面影」12





かぐや姫は少し呆然としていたが、

急に席を立ち上がったので、

僕もあわてて一緒にさっきの席に戻った。

「待たせちゃってごめんなさい。

お客さんに挨拶だけというわけにはいかなくて。」

済まなそうに微笑んでるのに

駄目だなんて言えないよな。

それに『月に変わってお仕置き』してたんだから。

でも、「待ちくたびれちゃったよ。」

と甘えてみる。

「その代わり、サービスしてあげる。」

とろけるような笑顔で、

僕の手を彼女の膝に乗せる。

こんなところでされてもなあ。

うちでは隙を見せないくせに・・・。

そう思っても手が離れない。

ワンピースのシフォンの生地を通り抜け、

彼女の肌の温もりが伝わってくる。

膝をつかんで足を開かせたい衝動にかられるが、

少し力を入れただけでビクッとする彼女に

理性を取り戻す。

こんなんでフロアレディなんて務まらないよ。

僕が守ってやらなくっちゃ。

『お仕置き』が終わるまで。

手を離し、彼女と向き合った。

「本当は地球に何をしに来たんだ?」

真剣に問いただす。

「あなたに逢いに来たのよ。」

切ない目で見つめる君を振り払った。

「そう言ってくれるのは嬉しいけど、

さっきの医者に言ってたことはなんだい?」

「月で見た不正を覚えていたの。

許せなくなって、つい言ってしまったのよ。」

さきほどのことを思い出したのか、憤然としている。

「これからも続ける気?」

「もうこんなところ嫌だけど、

お偉いさんが来たりするのよね。」

僕の顔色を伺うように覗きこむ。

「ここにはそんな偉い人は来ないと思うよ。

もっと銀座とか、高級なところに行かないと。」

知ったかぶりで言ってしまってからハッとした。

彼女にそんなこと言ったら・・・。

案の定、彼女の目が生き生きと輝きだした。

続き
























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